日本でも分煙は進んで来ましたが、まだ受動喫煙で嫌な思いをする場面は数多くあります。
タバコが元々世の中に存在しなければ良かったとは思いますが、できてしまったものは仕方ありません。タバコを吸わずにいられない人もいます。私の父親もそうでした。
路上喫煙防止と書いてあってもルールをしっかり守っている喫煙家は少数派でしょう。
ルールだけが完成し、ルールを運用するシステムが無いためにルール違反が世の中にはびこっているのだと思います。
しかし、タバコを取り巻く環境が一向に変わらないのは、次のような背景があるからではないでしょうか。
国政はタバコを財源として頼りすぎている
日本はタバコを財源としてカウントしており、タバコから得られた税金も消費税などと同じように多方面のサービスに利用しています。
タバコ1箱買うだけでも相当な金額が必要です。その金額の大部分を占めているのが、タバコにかけられている税金です。
タバコから得られる税金を財源として頼っているため、喫煙家寄りの政策がどうしても多くなってしまいます。
タバコから得られた税金は分煙推進のために利用すべき
私は禁煙家ですので、禁煙家の立場から言わせていただきますが、タバコから得られた税金は全て他に流用せず、分煙推進にのみ利用すべきです。
たとえば、「喫煙ルームを多数作り、喫煙ルーム以外での喫煙を禁止する」などです。
そうしなければ、上で述べたように分煙は進まず喫煙家目線の政策ばかりになってしまうことは明白です。
また分煙が進むことは医療費の削減にも寄与します。
小説「白い煙」で描かれているように、妊婦さんが受動喫煙により流産してしまったりということは、実際にある話です。
分煙化、禁煙化がすすめば高額なガン治療費が削減できる可能性が高い
私の祖父は肺癌が脳に転移し、若くして亡くなりました。ヘビースモーカーでした。
肺癌が見つかって以降、大好きだったタバコを一本も吸わなくなりましたが、もう手遅れでした。
タバコが一番影響を与えるのは、口の中・食道・気道・肺です。
真っ黒に汚染されガンのリスクが何十倍(それ以上)に高くなります。
肺癌の怖いところは、脳に転移しやすいことです。
ガンが脳に転移すると致命的なだけでなく、死ぬ直前まで苦しい思いをしなければなりません。
祖父も相当な苦しさだったと思います。(小学生の頃でしたが鮮明に覚えています)
祖父が亡くなってから、10年以上が経過し、祖母にも同じようにガンが見つかりました。
祖母は禁煙家でしたが、祖父の近くにいたため副流煙を吸ってしまっていたのです。
先を見据えた政策を
ガンの治療に使われる薬、放射線、入院費、手術代など。それらを合わせると大変な金額になります。
薬だけでも1錠1,000円以上するような錠剤を毎日服用しなければなりません。1年間で抗がん剤だけで50万円以上の医療費が必要になってくるということです。
分煙化、禁煙化が進むことで、長い目線ではありますが、こういった医療費が徐々に減少していくはずです。
目先の財源にとらわれずに、50年後、100年後を見据えてタバコに関する政策を考えていくべきだと思います。
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