こんにちは、薬剤師ゆるりです。
5年くらい薬局で薬剤師をやってると、
「こんなミスってあるの!?」
というような、通常は有り得ないミスに出くわします。
ザイロリックとカロナール・・・全く似ても似つかない名前ですが、冷や汗もののヒヤリハットがあったので報告です。
ザイロリックとカロナール、何が似ているか?
名前は全く似ていません。
今回、間違ったのはザイロリック100mgとカロナール200mg。名前も規格も異なります。
どこが似ているのでしょうか。次の画像を見てみてください。
ヒートのデザインが驚くほど似ています。さらに、カロナールとザイロリックは、カ行とサ行なので棚の配置近く、取り間違えやすいのです。
特に1日300枚以上さばく大型店舗だと、こういったミスが多くなる傾向があります。次々に処方箋をさばく中で、薬品名を確認せずにイメージだけでヒートをピッキングしてしまうということが起こります。
誤投薬してしまったことに、なぜ気付いたか?
投薬した薬剤師が、薬歴を記入中にふと気付いたようです。「あれ?ザイロリック投薬したかも・・・」
勘違いという可能性もあるので、在庫システムと急いで照合を行います。すると理論在庫と実在庫が見事に狂っていました。
ザイロリックが理論在庫マイナス16錠
カロナールが理論在庫プラス16錠
問題のあった処方はカロナール頓服2錠、8回分
もう、ほぼ確実にトラブルです。急いで患者さんに電話し、すぐに薬を取り替え謝罪してきました。服用前で本当に良かった。
ザイロリックとカロナールのヒヤリハットを防ぐために
このヒヤリハット(トラブル)を受け、再発防止の工夫をすることにしました。
案としては次の2つがあがりました。
・薬品棚の配列を薬品名順でなく、効能順にする
・片方を薬品棚から引き出しに移動する
薬品棚の配列を効能順にするのは、薬の種類が多過ぎて現実問題ムリなので、カロナールを引き出しへと降格させる対応を取りました。
薬局によっては
ザイロリックとカロナールのシートデザインが似過ぎているため、カロナールを採用せずコカールのみを採用している薬局もあるようです。
ただ、門前の医療機関との連携や、他の医療機関との連携が必要になるため、このような施策が使える場面は限られると思います。
ザイロリック100mgとカロナール200mgが採用の薬局は要注意
ザイロリックとカロナールは名前こそ似ていないものの、ヒートデザインが酷似しています。
ピッキングミスがすぐにトラブルへとつながる可能性があります。
もし、両方の薬の採用がある場合には、すぐに棚の配置をチェックし、ピッキングミスを起こしにくい配置にすることをオススメします。
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