かなり前に「VIX指数インバースETN(2049)でローリスク・ハイリターンの投資ができそう。落とし穴は?」っていうのを書きました。
実際にVIX系のETFやETNを取引してみて、2049の買いは儲かる確率がめちゃくちゃ高いと思います。長期投資しても2倍以上になる可能性と暴落する確率を比べても2倍以上になる確率がたぶん高いです。
2049って何?という方はこちらをどうぞ⇒NEXT NOTES S&P500 VIX インバース ETN(2049)とは
普通はインバース系ETF/ETNの長期投資は避けるのがセオリーだけど・・・
通常、(2049以外の)インバースやレバレッジ系のETF/ETNでは長期投資は避けるべきです。なぜかというと、レバレッジ系のETFは価格の上下に弱く、レンジを上下するごとに元になっている銘柄(1倍のもの)をアンダーパフォーム(減価)する性質があるからです。
でも、2049だけはインバースなのに、右肩上がりを続けている不思議な性質があります。これはVIXならではのコンタンゴの大きさに起因している現象です。
[用語集] Contango(コンタンゴ) Contango(コンタンゴ)とは、限月間の鞘の状態の一つで「順鞘(じゅんざや)」のこと。 期先の限月の価格が高く、期中、期近と受渡し期日までに残された期間が短くなるほど価格が安い状態を、Contango(コンタンゴ)という。
http://www.commodity.co.jp/naruhodo/?p=2226
VIX系のETFはインバースによる減価以上に、コンタンゴが「超」大きいので、2049は右肩上がりを続けているんです。
え?じゃあリスクなしで、めっちゃ儲かるじゃん!
ってなりそうですが、リスクも一応あるので、何がリスクなのかメモしておこうと思います。
早期償還のリスク
NEXT NOTES S&P500 VIX インバースETN(2049)には「前日比で20%以下の価額まで下落した場合は早期償還」される可能性があります。
ん?どゆこと?と思う人もいるはず(?)なので、少しだけ説明してみます。
VIXが上がると2049は下がります。インバースなので当然です。
ブラックマンデーとかリーマンショックとかでVIXが跳ね上がると、2049はもちろん暴落します。
「前日比で20%以下の価額まで下落する」というのは、「前の日より80%以上一気に下落する」ことです。
だいたいでざっくり言うとVIXが前日比の2倍以上に跳ね上がったら、2049は80%ダウンして早期償還になるかもしれない、ということです。(過去に偉い人がVIXが前日比133%以上になると早期償還の条件を満たすだろうとか、計算してました。)
早期償還ってどうなるの?
期限前償還条項とも呼ばれ、債券の発行体が満期前に償還する可能性があることを指し、この条件が付いた社債を早期償還条項付き社債といいます。 ノックイン条項の付いた日経平均株価連動債券などに付けられることで、ノックインによる損失発生の確率を低減する効果があります。
http://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/so/J0438.html
上のは社債について書いてありますが、ETNについてもほぼ同じことです。
普通は考えにくいヤバイ状況になった時には、その時に残っている価値を投資家に返還して、終わりにしちゃおうっていうのが、2049の早期償還です。その時に返還される金額は1株1円かもしれませんし、200円かもしれません。なってみないと分かりません。0円の可能性もあります。
確実に言えることは、2049が早期償還になった場合には儲かっている状況ではなく、株券がゴミくずになっているということでしょう。
じゃあ、2049はヤバイのか?
早期償還のリスクを考えたら2049買うなんて正気の沙汰じゃない!
と思う方もいらっしゃると思います。
でも、私は2049については相当有力な長期保有銘柄だと考えています。
なぜなら、「損失が限定的だから」です。これに尽きます。
100万円分2049を持っていたとしても、100万円以上は損する可能性がありません。
2049の買いはVIXの売りに近いパフォーマンス(時にはVIX売り以上のパフォーマンス)を発揮します。VIX売りというのは、株の世界の保険を売っているのと同じような意味ですから、保険業をやっているのと同様に儲かります。(言い過ぎかも・・・)
※ この「VIX≒保険」の性質があるおかげで、コンタンゴが大きくなり2049の買いが儲かりやすくなっています。
保険を売っているのに、なぜか損失は限定されているっていう状況って、ある意味すごくないですか?
「儲からないはずがない」とまで思えてきます。
2049の取引はドルコスト平均法が良さそう
特に2049は暴落直後の買いが有効で、ドルコスト平均法的に買っていく方法が私としては良いと思います。
買い集めたあとは、適度にホールドして利益確定。これを繰り返すだけです。
ドルコスト平均法的に2049を取引するなら松井証券がベストだと思います。というのも、2049を手数料無料(1日10万円まで)で取引できるからです。
オプション好きな方なら、バックスプレッドとか使って、あらかじめヘッジしておくとより安全性が高い(損しない)取引ができるのではないでしょうか。
コメント
これってVIXショックで見事に散り果てたやつですか?
SVXYは生き残った。