薬剤師が公認会計士短答式試験(12月)に学習期間半年で合格した勉強方法をメモしておきます。
今から公認会計士試験の勉強を始める方や迷っている方のお役に立てれば。
合格通知
合格すると以下のような通知が届きます。
<後日upload予定>
私のバックグラウンド
公認会計士試験を受けようと勉強を始めた時の私のバックグラウンドは、以下のようなイメージです。
- 元々薬剤師なので薬学部出身
- 完全理系で文系バックグラウンドなし
- ちゃんとした国家資格は薬剤師資格のみ
- 大学卒業後は調剤薬局で勤務薬剤師やっていたので、特に会計をかじったこともない
- 簿記関連の試験は一つも受けたこともないし、日商簿記のような資格は取ったことがない
- 「T勘定、何それ?貸借、どっちが左?」状態
- 行政書士、司法書士、弁護士などの法律系資格も一つも受けたこともないし、取ったことがない
勉強しようと思い立ったきっかけ
正直いうと、公認会計士試験合格者で監査法人非常勤で勤務しているIさんに出会って、”時給は最低5千円から”と聞いて愕然としたことがきっかけです(笑)
「薬剤師の非常勤の時給のほぼ倍じゃん、、、」と・・・。
そもそも薄っすらと、公認会計士の仕事に興味はあったものの、公認会計士試験合格後に3年間補修してようやく公認会計士として登録できると本に書いてあって、
「社会人として自分で生計たてていかないといけないのに、そんな悠長なことをやっている余裕はないよ・・・!」
と一瞬で素通りしてしまっていました。
ただ、Iさんに話を聞いていくと、その補修期間でも普通に専門職として監査法人で働くことができるので、
「補修期間といえど普通に働いているのと変わらない、むしろ稼げる」
ということでした。(そんなこと分かっていれば、もっと早くにチャレンジしていたかもしれません汗)
学習開始から短答合格までのスケジュール感
7月頃
公認会計士試験を受けようと思い立つ。
当初は独学でやろうとしたものの、教材をそろえるのが大変すぎ(膨大すぎ)て即挫折。
諸事情で早く公認会計士試験に合格して働き始めないといけなかったので、この時点で半年後の12月短答に向けて勉強したいと考えていたのもあり、予備校を使うしかないと決断。
予備校は以下の4つを検討。
(その他にも予備校はありますが、実績が乏しいので除外しました)
思い立って数日後、短期速習プランがあって(しかも安い) LEC (※)に申し込む。
※ 通学授業は、申し込んだ時点ですでにほぼ終わっていたので、オンライン受講プランで申し込みました。(申し込んだのが夏頃だったので翌年の通学授業が始まっているような時期でした)
この中でLECはかなりマイナーな方なのですが、
- 他の予備校だと半年で短答合格を目指すようなコースはなさそうだった
- LECは他の予備校に比べて、かなり安かった
ので、LECで勉強することにしました。
結果的には勉強開始後半年で短答合格、1年で論文合格という目標を達成するには、 LEC は最適解だったのじゃないかな、と思います。
8月頃
本格的に教材が届く。
ほとんどの対面授業は終わっている時期に、後追いでオンライン受講していくので、教材はまとめて「どさっ」と届きました。
理論は忘却していくけど、計算は一度できるようになれば中々忘れないので、計算(簿記と管理会計)を早く固める方針にしました。
なので、簿記・管理会計を優先で受講しつつ、疲れたら会社法や監査論のような理論科目は聞き流して息抜きするイメージで受講していきました。
この時点では、会社法と監査論は倍速で聞き流しているだけで半分寝ていて、まるで理解できていませんでした(笑)
理論科目は最初からきちんと理解しよう、覚えようとしても初学者の私にはハードル高かったので、
「なんとなく講師の人が言っていたな」
「専門用語だけど聞き覚えあるな」
というレベルを目標にして、ひたすら休憩がてら聞き流しました。
計算ばかりやってると本当に疲れるので。
9月頃
授業を受けては
LEC
で配布される計算問題集を解くの繰り返し。
計算問題を解くのが最優先。
計算問題に飽きたら、理論の授業を受けて1問1答をやってみる。
ちなみに、 LEC の計算問題集は以下のようなイメージでとても勉強しやすかったです。
- LEC の計算問題集は、かなり細かい論点まで網羅されている
- 問題集の中で優先順位がランク分けされている
- 授業の中でも、もっと細かい優先順位を教えてくれる
- 優先順位低い論点でも気になれば勉強できる(やらなくてもよい)
たぶん寝ている時間と食事の時間以外はほぼ勉強してましたが、授業を受けて問題を解くの繰り返しなので、負担感はあまりありませんでした。
10月頃
徐々に理論科目の勉強比重を増やす。
ざっくり計算科目と理論科目、半々くらいの時間配分だったと思います。
計算科目は基礎力アップのため、できるだけ総合問題を解きまくる。(総合問題は疲れるので、できるだけ総合問題を解いて、疲れたら短答式の問題を解くイメージで進めました)
簿記・管理会計の計算が大分できるようになったら、理論の1問1答をやってみる。(計算ができるようになってきた段階で理論は何となくイメージつくようになっています)
授業を受け終わった理論科目は1問1答を解きつつ復習。
11月頃
計算は短答式問題メインで回す。
計算の短答式問題は所要時間を毎回測って記録しつつ解いていました。(時間測るのは大事です)
理論は1問1答をひたすら回し続ける。
正解できた問題は気分で飛ばしたりしながら、間違った問題を重点的に。
正解できた問題をぱっと見た時に解けるか不安になったら、解いてみる。
そして気が向いたら、時間をガチガチに測って答練にチャレンジ。
正直なところ、答練を解き始めた時期は、全く解ける気がせず受かる気もしませんでした(笑)
今思えば、不安をかかえつつ、無理だと思いつつも、勇気をもって答練に踏み出してみる、というのが大事だったのだと思います。
ただ、答練にチャレンジする際、絶対時間内に解ききれないとは分かっていながらも、時間だけはきっちり測るようにしていました。時間内で解けなかった分は見直しの際に解くようにしていました。
12月頃
答練をメインで回す。
答練だけだと網羅的にカバーできないので、答練の合間で、計算は短答式問題集、理論は1問1答を解く。
正直、この時期になると答練と短答式計算問題集、理論の1問1答を無心で回すだけです。
あとは、どれだけ集中力が続くか、心が折れないか。
合格できる気はしませんでしたし、12月短答式試験直前にはノロウィルスにやられて1週間くらい勉強できず、心が折れそうになりましたが、無心で回せる段階まで来ていれば、正直、短答式は受かるだけの実力はついているのだと思ってよいのかなと思います。
12月中旬頃 短答式当日
計算科目の簿記と管理会計は、とにかく緊張しました。
計算科目はとにかく時間がタイトで、時間内に全部解けない可能性も高いので、、タイムトライアル的な性格が強いです。
私は上から順に全部解く派だったので、順番にしらみつぶしに解きました。
理論科目の監査論と会社法は、時間30分くらい余ります。
なので、マークミスがないか、ケアレスミスがないか、を30分くらいかけてじっくり確認しました。
どの科目も自己採点できるように、どの番号にマークしたか問題用紙に簡単に記録しつつ解きました。
(自己採点できないと論文に突き進むか、5月短答向けの勉強をするか判断つかないので)
12月 短答式試験終了後
短答式試験は2日間の日程ですが、2日目が終わってすぐに夜な夜な自己採点しました。
自己採点では受かってそうだったので、論文式の勉強に突き進むことにしました。
論文式では租税法が入ってくるので、まず租税法の授業を優先的に受ける。
租税法は、何もかも初めてなので、この時点では、本当によくわからなかったです。
財務会計・管理会計・監査論の理論は自分で論述する必要があるけど、全く書ける気がしないので、とりあえず授業を受けてみる。
「書けるようになるのかな?」とすごく不安に思いながら授業を受けていた記憶があります。
12月の短答式試験終了後は、こんな感じの過ごし方だったと思います。
1月 合格発表
合格発表当日はインターネット上で受験番号を血眼になって探しました。
Ctrl+Fで検索かけてもよかったのですが、検索かけて見つからないとなるとショック過ぎるので、自分で番号探しました。
受験番号が無事見つかって、ほっと胸をなでおろしつつ、意味の分からない租税法の授業を受けて、論述できるようになるのかわからない理論の授業を受けて・・・
1月はとにかく論文式試験に向けた授業を受けてインプットしまくる日々でした。
まとめ
「薬剤師が公認会計士短答式試験(12月)に学習期間半年で合格した勉強方法」についてでした。
実感として、簿記知識ゼロ、法律知識ゼロからでも、勉強方法さえ間違わなければ合格できると思います。
不安な感覚に押しつぶされそうなときは、こんな理系の人間でも合格できたらしい、と思い出していただければ。
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